ステップ _9713

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マタイによる福音書 12:22-50

22 そのとき、人々が悪霊につかれた盲人のおしを連れてきたので、イエスは彼をいやして、物を言い、また目が見えるようにされた。

23 すると群衆はみな驚いて言った、「この人が、あるいはダビデの子ではあるまいか」。

24 しかし、パリサイ人たちは、これを聞いて言った、「この人が悪霊を追い出しているのは、まったく悪霊のかしらベルゼブルによるのだ」。

25 イエスは彼らの思いを見抜いて言われた、「おおよそ、内部で分れ争う国は自滅し、内わで分れ争うや家は立ち行かない。

26 もしサタンサタンを追い出すならば、それは内わで分れ争うことになる。それでは、その国はどうして立ち行けよう。

27 もしわたしがベルゼブルによって悪霊を追い出すとすれば、あなたがたの仲間はだれによって追い出すのであろうか。だから、彼らがあなたがたをさばく者となるであろう。

28 しかし、わたしが神の霊よって悪霊を追い出しているのなら、神の国はすであなたがたのところきたのである。

29 まただれでも、まず強い人を縛りあげなければ、どうして、その人の家に押し入って家財を奪い取ることができようか。縛ってから、はじめてその家を掠奪することができる。

30 わたしの味方でない者は、わたしに反対するものであり、わたしと共に集めない者は、散らすものである。

31 だから、あなたがたに言っておく。人には、その犯すすべての罪も神を汚す言葉も、ゆるされる。しかし、聖霊を汚す言葉は、ゆるされることはない。

32 また人の子に対して言い逆らう者は、ゆるされるであろう。しかし、聖霊に対して言い逆らう者は、この世でも、きたるべき世でも、ゆるされることはない。

33 木が良ければ、その実も良いとし、木が悪ければ、その実も悪いとせよ。木はその実でわかるからである。

34 まむしの子らよ。あなたがたは悪い者であるのに、どうして良いことを語ることができようか。おおよそ、心からあふれることを、口が語るものである。

35 善人はよい倉から良い物を取り出し、悪人は悪い倉から悪い物を取り出す。

36 あなたがたに言うが、審判の日には、人はそのる無益な言葉に対して、言い開きをしなければならないであろう。

37 あなたは、自分の言葉によって正しいとされ、また自分の言葉によって罪ありとされるからである」。

38 そのとき、律法学者、パリサイ人のうちのある人々がイエスにむかって言った、「先生、わたしたちはあなたから、しるしを見せていただきとうございます」。

39 すると、彼らに答えて言われた、「邪悪で不義な時代は、しるしを求める。しかし、預言者ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与えられないであろう。

40 すなわち、ヨナが晩、大魚の腹の中にいたように、人の子も晩、地の中にいるであろう。

41 ニネベの人々が、今の時代の人々と共にさばきの場に立って、彼らを罪に定めるであろう。なぜなら、ニネベの人々はヨナの宣教によって悔い改めたからである。しかし見よ、ヨナにまさる者がここにいる。

42 南の女王が、今の時代の人々と共にさばきの場に立って、彼らを罪に定めるであろう。なぜなら、彼女はソロモンの知恵を聞くために地の果から、はるばるきたからである。しかし見よ、ソロモンにまさる者がここにいる。

43 汚れた霊が人から出ると、休み場を求めて水の無い所を歩きまわるが、見つからない。

44 そこで、出てきた元の家に帰ろうと言って帰って見ると、その家はあいていて、そうじがしてある上、飾りつけがしてあった。

45 そこでまた出て行って、自分以上に悪い他の七つの霊を一緒に引き連れてきて中にはいり、そこに住み込む。そうすると、その人ののちの状態は初めよりももっと悪くなるのである。よこしまな今の時代も、このようになるであろう」。

46 イエスがまだ群衆に話しておられるとき、その母と兄弟たちとが、イエスに話そうと思って外に立っていた。

47 それで、ある人がイエスに言った、「ごらんなさい。あなたの母上と兄弟がたが、あなたに話そうと思って、外に立っておられます」。

48 イエスは知らせてくれた者に答えて言われた、「わたしの母とは、だれのことか。わたしの兄弟とは、だれのことか」。

49 そして、弟子たちの方に手をさし伸べて言われた、「ごらんなさい。ここにわたしの母、わたしの兄弟がいる。

50 天にいますわたしの父のみこころを行う者はだれでも、わたしの兄弟、また姉妹、また母なのである」。

マタイによる福音書 13

1 その日、イエスは家を出て、海べにすわっておられた。

2 ところが、大ぜいの群衆がみもとに集まったので、イエスは舟に乗ってすわられ、群衆はみな岸に立っていた。

3 イエスは譬で多くの事を語り、こう言われた、「見よ、種まきが種をまきに出て行った。

4 まいているうちに、道ばたに落ちた種があった。すると、鳥がきて食べてしまった。

5 ほかの種は土の薄い石地落ちた。そこは土が深くないので、すぐ芽を出したが、

6 日が上ると焼けて、根がないために枯れてしまった。

7 ほかの種はいばらの地落ちた。すると、いばらが伸びて、ふさいでしまった。

8 ほかの種は良い地落ちて実を結び、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍もなった。

9 耳のある者は聞くがよい」。

10 それから、弟子たちがイエスに近寄ってきて言った、「なぜ、彼らに譬でお話しになるのですか」。

11 そこでイエスは答えて言われた、「あなたがたには、天国の奥義を知ることが許されているが、彼らには許されていない。

12 おおよそ、持っている人は与えられて、いよいよ豊かになるが、持っていない人は、持っているものまでも取り上げられるであろう。

13 だから、彼らには譬で語るのである。それは彼らが、見ても見ず、聞いても聞かず、また悟らないからである。

14 こうしてイザヤの言った預言が、彼らの上に成就したのである。『あなたがたは聞くには聞くが、決して悟らない。見るには見るが、決して認めない。

15 この民の心は鈍くなり、その耳は聞えにくく、その目は閉じている。それは、彼らが目で見ず、耳で聞かず、心で悟らず、悔い改めていやされることがないためである』。

16 しかし、あなたがたの目は見ており、耳は聞いているから、さいわいである。

17 あなたがたによく言っておく。多くの預言者や義人は、あなたがたの見ていることを見ようと熱心に願ったが、見ることができず、またあなたがたの聞いていることを聞こうとしたが、聞けなかったのである。

18 そこで、種まきの譬を聞きなさい。

19 だれでも御国のを聞いて悟らないならば、悪い者がきて、その人の心にまかれたものを奪いとって行く。道ばたにまかれたものというのは、そういう人のことである。

20 石地まかれたものというのは、御聞くと、すぐ喜んで受ける人のことである。

21 その中に根がないので、しばらく続くだけであって、御のために困難や迫害が起ってくると、すぐつまずいてしまう。

22 また、いばらの中にまかれたものとは、御聞くが、世の心づかいとの惑わしとが御をふさぐので、実を結ばなくなる人のことである。

23 また、良い地まかれたものとは、御を聞いて悟る人のことであって、そういう人が実を結び、百倍、あるいは六十倍、あるいは三十倍もなるのである」。

24 また、ほかの譬を彼らに示して言われた、「天国は、良い種を自分の畑にまいておいた人のようなものである。

25 人々が眠っている間に敵がきて、麦の中に毒麦をまいて立ち去った。

26 芽がはえ出て実を結ぶと、同時に毒麦もあらわれてきた。

27 僕たちがきて、家の主人に言った、『ご主人様、畑におまきになったのは、良い種ではありませんでしたか。どうして毒麦がはえてきたのですか』。

28 主人は言った、『それは敵のしわざだ』。すると僕たちが言った『では行って、それを抜き集めましょうか』。

29 彼は言った、『いや、毒麦を集めようとして、麦も一緒に抜くかも知れない。

30 収穫まで、両方とも育つまましておけ。収穫の時なったら、刈る者、まず毒麦を集めて束して焼き、麦の方は集めて倉入れてくれ、と言いつけよう』」。

31 また、ほかの譬を彼らに示して言われた、「天国は、一のからし種のようなものである。ある人がそれをとって畑にまくと、

32 それはどんな種よりも小さいが、成長すると、野菜の中でいちばん大きくなり、空の鳥がきて、そのに宿るほどの木になる」。

33 またほかの譬を彼らに語られた、「天国は、パン種のようなものである。女がそれを取って斗の粉の中に混ぜると、全体がふくらんでくる」。

34 イエスはこれらのことをすべて、譬で群衆に語られた。譬によらないでは何事も彼らに語られなかった。

35 これは預言者によって言われたことが、成就するためである、「わたしは口を開いて譬を語り、世の初めから隠されていることを語り出そう」。

36 それからイエスは、群衆をあとに残して家にはいられた。すると弟子たちは、みもとにきて言った、「畑の毒麦の譬を説明してください」。

37 イエスは答えて言われた、「良い種をまく者は、人の子である。

38 畑は世界である。良い種と言うのは御国の子たちで、毒麦は悪い者の子たちである。

39 それをまいた敵は悪魔である。収穫とは世の終りのことで、刈る者は御使たちである。

40 だから、毒麦が集められて火で焼かれるように、世の終りにもそのとおりになるであろう。

41 人の子はその使たちをつかわし、つまずきとなるものと不法を行う者とを、ことごとく御国からとり集めて、

42 炉の火に投げ入れさせるであろう。そこでは泣き叫んだり、がみをしたりするであろう。

43 そのとき、義人たちは彼らの父の御国で、太陽のように輝きわたるであろう。耳のある者は聞くがよい。

44 天国は、畑に隠してあるのようなものである。人がそれを見つけると隠しておき、喜びのあまり、行って持ち物をみな売りはらい、そしてその畑を買うのである。

45 また天国は、良い真珠を捜している商人のようなものである。

46 高価な真珠一個を見いだすと、行って持ち物をみな売りはらい、そしてこれを買うのである。

47 また天国は、海におろして、あらゆる種類の魚を囲みいれる網のようなものである。

48 それがいっぱいなると岸引き上げ、そしてすわって、良いのを器入れ、悪いのを外へ捨てるのである。

49 世の終りにも、そのとおりになるであろう。すなわち、御使たちがきて、義人のうちから悪人をえり分け、

50 そして炉の火に投げこむであろう。そこでは泣き叫んだり、がみをしたりするであろう。

51 あなたがたは、これらのことが皆わかったか」。彼らは「わかりました」と答えた。

52 そこで、イエスは彼らに言われた、「それだから、天国のことを学んだ学者は、新しいものと古いものとを、その倉から取り出す一家の主人のようなものである」。

53 イエスはこれらの譬を語り終えてから、そこを立ち去られた。

54 そして郷里に行き、会堂で人々を教えられたところ、彼らは驚いて言った、「この人は、この知恵とこれらの力あるわざとを、どこで習ってきたのか。

55 この人は大工の子ではないか。母はマリヤといい、兄弟たちは、ヤコブ、ヨセフ、シモン、ユダではないか。

56 またその姉妹たちもみな、わたしたちと一緒にいるではないか。こんな数々のことを、いったい、どこで習ってきたのか」。

57 こうして人々はイエスにつまずいた。しかし、イエスは言われた、「預言者は、自分の郷里や自分の家以外では、どこででも敬われないことはない」。

58 そして彼らの不信仰のゆえに、そこでは力あるわざを、あまりなさらなかった。

マタイによる福音書 14:1-12

1 そのころ、領主ヘロデはイエスのうわさを聞いて、

2 家来に言った、「あれはバプテスマのヨハネだ。死人の中からよみがえったのだ。それで、あのような力が彼のうちに働いているのだ」。

3 というのは、ヘロデは先に、自分の兄弟ピリポの妻ヘロデヤのことで、ヨハネを捕えて縛り、獄に入れていた。

4 すなわち、ヨハネはヘロデに、「その女をめとるのは、よろしくない」と言ったからである。

5 そこでヘロデはヨハネを殺そうと思ったが、群衆を恐れた。彼らがヨハネを預言者と認めていたからである。

6 さてヘロデの誕生日の祝に、ヘロデヤの娘がその席上で舞をまい、ヘロデを喜ばせたので、

7 彼女の願うものは、なんでも与えようと、彼は誓って約束までした。

8 すると彼女は母そそのかされて、「バプテスマのヨハネの首を盆載せて、ここ持ってきていただきとうございます」と言った。

9 王は困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、それを与えるように命じ、

10 人をつかわして、獄中でヨハネの首を切らせた。

11 その首は盆載せて運ばれ、少女わたされ、少女はそれを母のところ持って行った。

12 それから、ヨハネの弟子たちがきて、死体を引き取って葬った。そして、イエスのところに行って報告した。