ステップ _9713

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サムエル記上 23

1 さて人々はダビデに告げて言った、「ペリシテびとがケイラを攻めて、打ち場の穀物をかすめています」。

2 そこでダビデは主に問うて言った、「わたしが行って、このペリシテびとを撃ちましょうか」。主はダビデに言われた、「行ってペリシテびとを撃ち、ケイラを救いなさい」。

3 しかしダビデの従者たちは彼に言った、「われわれは、ユダのここにおってさえ、恐れているのに、ましてケイラへ行って、ペリシテびとの軍に当ることができましょうか」。

4 ダビデが重ねて主に問うたところ、主は彼に答えて言われた、「立って、ケイラへ下りなさい。わたしはペリシテびとをあなたのに渡します」。

5 ダビデとその従者たちはケイラへ行って、ペリシテびとと戦い、彼らの家畜を奪いとり、彼らを多く撃ち殺した。こうしてダビデはケイラの住民を救った。

6 アヒメレクのアビヤタルは、ケイラにいるダビデのもとにのがれてきた時、にエポデをもって下ってきた。

7 さてダビデのケイラにきたことがサウルに聞えたので、サウルは言った、「はわたしのに彼をわたされた。彼は門と貫の木のあるにはいって、自分で身を閉じこめたからである」。

8 そこでサウルはすべての民を戦いに呼び集めて、ケイラに下り、ダビデとその従者を攻め囲もうとした。

9 ダビデサウルが自分にを加えようとしているのを知って、祭司アビヤタルに言った、「エポデを持ってきてください」。

10 そしてダビデは言った、「イスラエルの、主よ、しもべはサウルがケイラにきて、わたしのために、このを滅ぼそうとしていることを確かに聞きました。

11 ケイラの人々はわたしを彼のに渡すでしょうか。しもべの聞いたように、サウルは下ってくるでしょうか。イスラエルの、主よ、どうぞ、しもべに告げてください」。主は言われた、「彼は下って来る」。

12 ダビデは言った、「ケイラの人々はわたしと従者たちをサウルのにわたすでしょうか」。主は言われた、「彼らはあなたがたを渡すであろう」。

13 そこでダビデとその人ほどの従者たちは立って、ケイラを去り、いずこともなくさまよった。ダビデのケイラから逃げ去ったことがサウルに聞えたので、サウルは戦いに出ることをやめた。

14 ダビデは荒野にある要害におり、またジフの荒野の地におった。サウル日々に彼を尋ね求めたが、は彼をそのに渡されなかった。

15 さてダビデサウルが自分の命を求めて出てきたので恐れた。その時ダビデはジフの荒野のホレシにいたが、

16 サウルのヨナタンは立って、ホレシにいるダビデのもとに行き、によって彼を力づけた。

17 そしてヨナタンは彼に言った、「恐れるにはおよびません。父サウルのはあなたに届かないでしょう。あなたはイスラエルの王となり、わたしはあなたの次となるでしょう。このことは父サウルも知っています」。

18 こうして彼らふたりは主ので契約を結び、ダビデはホレシにとどまり、ヨナタンに帰った。

19 その時ジフびとはギベアにいるサウルのもとに上って行き、そして言った、「ダビデは、荒野の南にあるハキラの丘の上のホレシの要害に隠れて、われわれと共にいるではありませんか。

20 それゆえ王よ、あなたが下って行こうという望みのとおり、いま下ってきてください。われわれは彼を王のに渡します」。

21 サウルは言った、「あなたがたはわたしに同情を寄せてくれたのです。どうぞ主があなたがたを祝福されるように。

22 あなたがたは行って、なお確かめてください。彼のよく行く所とだれがそこで彼を見たかを見きわめてください。人の語るところによると、彼はひじょうに悪賢いそうだ。

23 それで、あなたがたは彼が隠れる隠れ場所をみな見きわめ、確かな知らせをもってわたしの所に帰ってきなさい。その時わたしはあなたがたと共に行きます。もし彼がこの地にいるならば、わたしはユダの氏族をあまねく尋ねて彼を捜しだします」。

24 彼らは立って、サウルに先立ってジフへ行った。

25 そしてサウルとその従者たちはきて彼を捜した。人々がこれをダビデに告げたので、ダビデはマオンの荒野にあるの所へ下って行った。サウルはこれを聞いて、マオンの荒野にきてダビデを追った。

26 サウルのこちら側を行き、ダビデとその従者たちとはのむこう側を行った。そしてダビデは急いでサウルからのがれようとした。サウルとその従者たちが、ダビデとその従者たちを囲んで捕えようとしたからである。

27 その時、サウルの所に、ひとりの使者がきて言った、「ペリシテびとを侵しています。急いできてください」。

28 そこでサウルダビデ追うことをやめて帰り、行ってペリシテびとに当った。それで人々は、その所を「のがれの岩」と名づけた。

29 ダビデはそこから上ってエンゲデの要害にいた。

サムエル記上 24

1 サウルペリシテびとを追うことをやめて帰ってきたとき、人々は彼に告げて言った、「ダビデはエンゲデの野にいます」。

2 そこでサウルは、全イスラエルから選んだ三の人を率い、ダビデとその従者たちとを捜すため、「やぎの」の前へ出かけた。

3 途中、のおりの所にきたが、そこに、ほら穴があり、サウルをおおうために、その中にはいった。その時、ダビデとその従者たちは、ほら穴の奥にいた。

4 ダビデの従者たちは彼に言った、「主があなたに告げて、『わたしはあなたのをあなたのに渡す。あなたは自分の良いと思うことを彼にすることができる』と言われたがきたのです」。そこでダビデは立って、ひそかに、サウルの上着のすそを切った。

5 しかしになって、ダビデサウルの上着のすそを切ったことに、の責めを感じた。

6 ダビデは従者たちに言った、「が油を注がれたわが君に、わたしがこの事をするのをは禁じられる。彼はが油を注がれた者であるから、彼に敵して、わたしのをのべるのは良くない」。

7 ダビデはこれらの言葉をもって従者たちを差し止め、サウルを撃つことを許さなかった。サウルは立って、ほら穴を去り、道を進んだ。

8 ダビデもまた、そのあとから立ち、ほら穴を出て、サウルのうしろから呼ばわって、「わが君、王よ」と言った。サウルがうしろをふり向いた時、ダビデは地にひれ伏して拝した。

9 そしてダビデサウルに言った、「どうして、あなたは『ダビデがあなたをしようとしている』という人々の言葉聞かれるのですか。

10 あなたは、この、自分ので、があなたをきょう、ほら穴の中でわたしのに渡されたのをごらんになりました。人々はわたしにあなたを殺すことを勧めたのですが、わたしは殺しませんでした。『わが君はが油を注がれた方であるから、これに敵してをのべることはしない』とわたしは言いました。

11 わが父よ、ごらんなさい。あなたの上着のすそは、わたしのにあります。わたしがあなたの上着のすそを切り、しかも、あなたを殺さなかったことによって、あなたは、わたしのに悪も、とがもないことを見て知られるでしょう。あなたはわたしの命を取ろうと、ねらっておられますが、わたしはあなたに対して罪をおかしたことはないのです。

12 どうぞ主がわたしとあなたの間をさばかれますように。また主がわたしのために、あなたに報いられますように。しかし、わたしはあなたにをくだすことをしないでしょう。

13 昔から、ことわざに言っているように、『悪は悪人から出る』。しかし、わたしはあなたにをくだすことをしないでしょう。

14 イスラエルの王は、だれを追って出てこられたのですか。あなたは、だれを追っておられるのですか。死んだを追っておられるのです。一匹の蚤を追っておられるのです。

15 どうぞ主がさばきびととなって、わたしとあなたの間をさばき、かつ見て、わたしの訴えを聞き、わたしをあなたのから救い出してくださるように」。

16 ダビデがこれらの言葉サウルり終ったとき、サウルは言った、「わがダビデよ、これは、あなたの声であるか」。そしてサウルは声をあげて泣いた。

17 サウルはまたダビデに言った、「あなたはわたしよりも正しい。わたしがあなたに悪を報いたのに、あなたはわたしに善を報いる。

18 きょう、あなたはいかに良くわたしをあつかったかを明らかにしました。すなわち主がわたしをあなたのにわたされたのに、あなたはわたしを殺さなかったのです。

19 人はに会ったとき、を無事に去らせるでしょうか。あなたが、きょう、わたしにした事のゆえに、どうぞ主があなたに良い報いを与えられるように。

20 今わたしは、あなたがかならず王となることを知りました。またイスラエルの王国が、あなたのによって堅く立つことを知りました。

21 それゆえ、あなたはわたしのあとに、わたしの子孫を断たず、またわたしの父のから、わたしの名を滅ぼし去らないと、いま主をさして、わたしに誓ってください」。

22 そこでダビデサウルに、そのように誓った。そしてサウルに帰り、ダビデとその従者たちは要害にのぼって行った。

サムエル記上 25:1-31

1 さてサムエルが死んだので、イスラエルの人々はみな集まって、彼のためにひじょうに悲しみ、ラマにあるそのに彼を葬った。

2 マオンに、ひとりの人があって、カルメルにその所有があり、ひじょうに裕福で、頭、やぎ一頭を持っていた。彼はカルメルの毛を切っていた。

3 その人の名はナバルといい、妻の名はアビガイルといった。アビガイルは賢くて美しかったが、そのは剛情で、粗暴であった。彼はカレブびとであった。

4 ダビデは荒野にいて、ナバルがそのの毛を切っていることを聞いたので、

5 人の若者をつかわし、その若者たちに言った、「カルメルに上って行ってナバルの所へ行き、わたしの名をもって彼にあいさつし、

6 彼にこう言いなさい、『どうぞあなたに平安があるように。あなたのに平安があるように。またあなたのすべての持ち物に平安があるように。

7 わたしはあなたが羊の毛を切っておられることを聞きました。あなたの羊飼たちはわれわれと一緒にいたのですが、われわれは彼らを少しも害しませんでした。また彼らはカルメルにいる間に、何ひとつ失ったことはありません。

8 あなたの若者たちに聞いてみられるならば、わかります。それゆえ、わたしの若者たちに、あなたの好意を示してください。われわれは祝のにきたのです。どうぞ、あなたのもとにあるものを、贈り物として、しもべどもとあなたのダビデにください』」。

9 ダビデ若者たちは行って、ダビデの名をもって、これらの言葉をナバルにり、そして待っていた。

10 ナバルはダビデの若者たちに答えて言った、「ダビデとはだれか。エッサイの子とはだれか。このごろは、主人を捨てて逃げるしもべが多い。

11 どうしてわたしのパンと水、またわたしの羊の毛を切る人々のためにほふった肉をとって、どこからきたのかわからない人々に与えることができようか」。

12 ダビデ若者たちは、そこを去り、帰ってきて、彼にこのすべての事を告げた。

13 そこでダビデは従者たちに言った、「おのおの、つるぎをびなさい」。彼らはおのおのつるぎをび、ダビデもまたつるぎをびた。そしておおよそ人がダビデに従って上っていき、二人は荷物のところにとどまった。

14 ところで、ひとりの若者がナバルのアビガイルに言った、「ダビデが荒野から使者をつかわして、主人にあいさつをしたのに、主人はその使者たちをののしられました。

15 しかし、あの人々はわれわれに大へんよくしてくれて、われわれは少しも害を受けず、またわれわれが野にいた時、彼らと共にいた間は、何ひとつ失ったことはありませんでした。

16 われわれがを飼って彼らと共にいる間、彼らはも昼もわれわれのかきとなってくれました。

17 それで、あなたは今それを知って、自分のすることを考えてください。主人とその一に災が起きるからです。しかも主人はよこしまな人で、話しかけることもできません」。

18 その時、アビガイルは急いでパンぶどう酒の皮袋つ、調理した五頭、いり麦五セア、ほしぶどうふさ、ほしいちじくのかたまりを取って、ろばにのせ、

19 若者たちに言った、「わたしのさきに進みなさい。わたしはあなたがたのうしろに、ついて行きます」。しかし彼女はナバルには告げなかった。

20 アビガイルが、ろばに乗って陰を下ってきた時、ダビデと従者たちは彼女の方に向かって降りてきたので、彼女はその人々に出会った

21 さて、ダビデはさきにこう言った、「わたしはこの人が荒野で持っている物をみな守って、その人に属する物を何ひとつなくならないようにしたが、それは全くむだであった。彼はわたしのした親切に悪をもって報いた。

22 もしわたしがあすのまで、ナバルに属するすべての者のうち、ひとりの男でも残しておくならば、が幾重にもダビデを罰してくださるように」。

23 アビガイルはダビデを見て、急いで、ろばを降り、ダビデで地にひれ伏し、

24 そのもとに伏して言った、「わが君よ、このとがをわたしだけに負わせてください。しかしどうぞ、はしために、あなたの耳にることを許し、はしための言葉をお聞きください。

25 わが君よ、どうぞ、このよこしまな人ナバルのことを気にかけないでください。あの人はその名のとおりです。名はナバルで、愚かな者です。あなたのはしためであるわたしは、わが君なるあなたがつかわされた若者たちを見なかったのです。

26 それゆえ今、わが君よ、は生きておられます。またあなたは生きておられます。は、あなたがきてを流し、またずから、あだを報いるのをとどめられました。どうぞ今、あなたの、およびわが君にを加えようとする者は、ナバルのごとくになりますように。

27 今、あなたのつかえめが、わが君に携えてきた贈り物を、わが君に従う若者たちに与えてください。

28 どうぞ、はしためのとがを許してください。は必ずわが君のために確かなを造られるでしょう。わが君がのいくさを戦い、またこの世に生きながらえられる間、あなたのうちに悪いことが見いだされないからです。

29 たとい人が立ってあなたを追い、あなたの命を求めても、わが君の命は、生きている者の束にたばねられて、あなたののもとに守られるでしょう。しかしはあなたのの命を、石投げの中から投げるように、投げ捨てられるでしょう。

30 そしてがあなたについて語られたすべての良いことをわが君に行い、あなたをイスラエルのつかさに任じられる時、

31 あなたが、ゆえなくを流し、またわが君がみずからあだを報いたと言うことで、それがあなたのつまずきとなり、またわが君のの責めとなることのないようにしてください。がわが君を良くせられる時、このはしためを思いだしてください」。