Passo 93

Estude

     

サムエル記下 11

1 春になって、王たちが戦いに出るに及んで、ダビデヨアブおよび自分と共にいる家来たち、並びにイスラエルの全軍をつかわした。彼らはアンモンの人々を滅ぼし、ラバを包囲した。しかしダビデエルサレムにとどまっていた。

2 さて、ある日の夕暮、ダビデは床から起き出て、王のの屋上を歩いていたが、屋上から、ひとりの女がからだを洗っているのを見た。その女は非常に美しかった。

3 ダビデは人をつかわしてその女のことを探らせたが、ある人は言った、「これはエリアムの娘で、ヘテびとウリヤバテシバではありませんか」。

4 そこでダビデ使者をつかわして、その女を連れてきた。女は彼の所にきて、彼はその女と寝た。(女は身の汚れを清めていたのである。)こうして女はそのに帰った。

5 女は妊娠したので、人をつかわしてダビデに告げて言った、「わたしは子をはらみました」。

6 そこでダビデヨアブに、「ヘテびとウリヤをわたしの所につかわせ」と言ってやったので、ヨアブウリヤダビデの所につかわした。

7 ウリヤダビデの所にきたので、ダビデは、ヨアブはどうしているか、民はどうしているか、戦いはうまくいっているかとたずねた。

8 そしてダビデウリヤに言った、「あなたのに行って、を洗いなさい」。ウリヤは王のを出ていったが、王の贈り物が彼のに従った。

9 しかしウリヤは王のの入口で君の来たちと共に寝て、自分のに帰らなかった。

10 人々がダビデに、「ウリヤは自分のに帰りませんでした」と告げたので、ダビデウリヤに言った、「旅から帰ってきたのではないか。どうしてに帰らなかったのか」。

11 ウリヤダビデに言った、「神の箱も、イスラエルも、ユダも、小屋の中に住み、わたしの主人ヨアブと、わが君の来たちが野のおもてに陣を取っているのに、わたしはどうしてに帰って食い飲みし、と寝ることができましょう。あなたは生きておられます。あなたのは生きています。わたしはこの事をいたしません」。

12 ダビデウリヤに言った、「きょうも、ここにとどまりなさい。わたしはあす、あなたを去らせましょう」。そこでウリヤはそのと次のエルサレムにとどまった。

13 ダビデは彼を招いて自分ので食い飲みさせ、彼を酔わせた。夕暮になって彼は出ていって、その床に、君の来たちと共に寝た。そして自分のには下って行かなかった。

14 になってダビデヨアブにあてた紙を書きウリヤに託してそれを送った

15 彼はその手紙に、「あなたがたはウリヤを激しい戦いの最前線に出し、彼のから退いて、彼を討死させよ」と書いた。

16 ヨアブを囲んでいたので、勇士たちがいると知っていた場所ウリヤを置いた。

17 の人々が出てきてヨアブと戦ったので、民のうち、ダビデの家来たちにも、倒れるものがあり、ヘテびとウリヤも死んだ。

18 ヨアブは人をつかわして戦いのことをつぶさにダビデに告げた。

19 ヨアブはその使者に命じて言った、「あなたが戦いのことをつぶさに王にり終ったとき、

20 もし王が怒りを起して、『あなたがたはなぜ戦おうとしてそんなにに近づいたのか。彼らが城壁の上から射るのを知らなかったのか。

21 エルベセテのアビメレクを撃ったのはだれか。ひとりの女が城壁の上から石うすの上石を投げて彼をテベツで殺したのではなかったか。あなたがたはなぜそんなに城壁に近づいたのか』と言われたならば、その時あなたは、『あなたのしもべ、ヘテびとウリヤもまた死にました』と言いなさい」。

22 こうして使者は行き、ダビデのもとにきて、ヨアブが言いつかわしたことをことごとく告げた。

23 使者ダビデに言った、「敵はわれわれよりも有利な位置を占め、出てきてわれわれを野で攻めましたが、われわれは町の入口まで彼らを追い返しました。

24 その時、射手どもは城壁からあなたの家来たちを射ましたので、王の家来のある者は死に、また、あなたの家来ヘテびとウリヤも死にました」。

25 ダビデ使者に言った、「あなたはヨアブにこう言いなさい、『この事で心配することはない。つるぎはこれをも彼をも同じく滅ぼすからである。強くを攻めて戦い、それを攻め落しなさい』と。そしてヨアブを励ましなさい」。

26 ウリヤウリヤが死んだことを聞いて、のために悲しんだ。

27 その喪が過ぎた時、ダビデは人をつかわして彼女を自分のに召し入れた。彼女は彼のとなって男のを産んだ。しかしダビデがしたこの事はを怒らせた。

サムエル記下 12

1 ナタンダビデにつかわされたので、彼はダビデの所にきて言った、「あるにふたりの人があって、ひとりはみ、ひとりは貧しかった。

2 んでいる人は非常に多くのと牛を持っていたが、

3 貧しい人は自分が買った一頭の小さい雌の小羊のほかは何も持っていなかった。彼がそれを育てたので、その小羊は彼および彼の供たちと共に成長し、彼の食物を食べ、彼のわんから飲み、彼のふところで寝て、彼にとっては娘のようであった。

4 時に、ひとりの旅びとが、そのんでいる人のもとにきたが、自分のまたは牛のうちから一頭を取って、自分の所にきた旅びとのために調理することを惜しみ、その貧しい人の小を取って、これを自分の所にきた人のために調理した」。

5 ダビデはその人の事をひじょうに怒ってナタンに言った、「は生きておられる。この事をしたその人は死ぬべきである。

6 かつその人はこの事をしたため、またあわれまなかったため、その小羊を倍にして償わなければならない」。

7 ナタンダビデに言った、「あなたがその人です。イスラエルのはこう仰せられる、『わたしはあなたに油を注いでイスラエルの王とし、あなたをサウルのから救いだし、

8 あなたに主人を与え、主人たちをあなたのふところに与え、またイスラエルユダをあなたに与えた。もし少なかったならば、わたしはもっと多くのものをあなたに増し加えたであろう。

9 どうしてあなたは主の言葉を軽んじ、そのの前に悪事をおこなったのですか。あなたはつるぎをもってヘテびとウリヤを殺し、そのをとって自分のとした。すなわちアンモンの人々のつるぎをもって彼を殺した。

10 あなたがわたしを軽んじてヘテびとウリヤをとり、自分のとしたので、つるぎはいつまでもあなたのを離れないであろう』。

11 はこう仰せられる、『見よ、わたしはあなたのからあなたの上に災を起すであろう。わたしはあなたのの前であなたのたちを取って、隣びとに与えるであろう。その人はこの太陽の前でたちと一緒に寝るであろう。

12 あなたはひそかにそれをしたが、わたしは全イスラエルの前と、太陽の前にこの事をするのである』」。

13 ダビデナタンに言った、「わたしはをおかしました」。ナタンダビデに言った、「もまたあなたのを除かれました。あなたは死ぬことはないでしょう。

14 しかしあなたはこの行いによって大いにを侮ったので、あなたに生れる供はかならず死ぬでしょう」。

15 こうしてナタンに帰った。

16 ダビデはその子のためにに嘆願した。すなわちダビデは断食して、へやにはいり終夜地に伏した。

17 ダビデの長老たちは、彼のかたわらに立って彼を地から起そうとしたが、彼は起きようとはせず、また彼らと一緒に食事をしなかった。

18 目にその子は死んだ。ダビデの家来たちはその子が死んだことをダビデに告げるのを恐れた。それは彼らが、「見よ、子のなお生きている間に、われわれが彼に語ったのに彼はその言葉を聞きいれなかった。どうして彼にその子の死んだことを告げることができようか。彼は自らをするかも知れない」と思ったからである。

19 しかしダビデは、家来たちが互にささやき合うのを見て、その子の死んだのを悟り、家来たちに言った、「子は死んだのか」。彼らは言った、「死なれました」。

20 そこで、ダビデは地から起き上がり、身を洗い、油をぬり、その着物を替えて、主のにはいって拝した。そののち自分のに行き、求めて自分のために食物を備えさせて食べた

21 家来たちは彼に言った、「あなたのなさったこの事はなんでしょうか。あなたは子の生きている間はその子のために断食して泣かれました。しかし子が死ぬと、あなたは起きて食事をなさいました」。

22 ダビデは言った、「子の生きている間に、わたしが断食して泣いたのは、『がわたしをあわれんで、この子を生かしてくださるかも知れない』と思ったからです。

23 しかし今は死んだので、わたしはどうして断食しなければならないでしょうか。わたしは再び彼をかえらせることができますか。わたしは彼の所に行くでしょうが、彼はわたしの所に帰ってこないでしょう」。

24 ダビデバテシバを慰め、彼女の所にはいって、彼女と共に寝たので、彼女は男のを産んだ。ダビデはその名をソロモンと名づけた。はこれを愛された

25 そして預言者ナタンをつかわし、命じてその名をエデデアと呼ばせられた。

26 さてヨアブアンモンの人々のラバを攻めて王のを取った。

27 ヨアブ使者ダビデにつかわして言った、「わたしはラバを攻めてを取りました。

28 あなたは今、残りの民を集め、このに向かって陣をしき、これを取りなさい。わたしがこのを取って、人がわたしの名をもって、これを呼ぶようにならないためです」。

29 そこでダビデは民をことごとく集めてラバへ行き、攻めてこれを取った。

30 そしてダビデは彼らの王の冠をそのから取りはなした。それは金で重さは一タラントであった。宝がはめてあり、それをダビデに置いた。ダビデはそのからぶんどり物を非常に多く持ち出した。

31 またダビデはそのうちの民を引き出して、彼らをのこぎりや、のつるはし、のおのを使う仕事につかせ、また、れんが造りの労役につかせた。彼はアンモンの人々のすべてのにこのようにした。そしてダビデと民とは皆エルサレムに帰った。

サムエル記下 13

1 さてダビデアブサロムには名をタマルという美しい妹があったが、そのダビデアムノンはこれを恋した。

2 アムノンは妹タマルのために悩んでついにわずらった。それはタマルが処女であって、アムノンは彼女に何事もすることができないと思ったからである。

3 ところがアムノンにはひとりの友だちがあった。名をヨナダブといい、ダビデ兄弟シメアのである。ヨナダブはひじょうに賢い人であった。

4 彼はアムノン言った、「王よ、あなたは、どうしてごと、そんなやせ衰えるのですか。わたし話さないのですか」。アムノンは彼言った、「わたしは兄弟アブサロムの妹タマルを恋しているのです」。

5 ヨナダブは彼に言った、「あなたは病と偽り、寝床に横たわって、あなたの父がきてあなたを見るとき彼に言いなさい、『どうぞ、わたしの妹タマルをこさせ、わたしの所に食物を運ばせてください。そして彼女がわたしのの前で食物をととのえ、彼女のからわたしが食べることのできるようにさせてください』」。

6 そこでアムノンは横になって病と偽ったが、王がきて彼を見た時、アムノンは王に言った、「どうぞわたしの妹タマルをこさせ、わたしのの前でつの菓子を作らせて、彼女のからわたしが食べることのできるようにしてください」。

7 ダビデはタマルのに人をつかわして言わせた、「あなたのアムノンのへ行って、彼のために食物をととのえなさい」。

8 そこでタマルはそのアムノンのへ行ったところ、アムノンは寝ていた。タマルは粉を取って、これをこね、彼のの前で、菓子を作り、その菓子を焼き、

9 なべを取って彼のにそれをあけた。しかし彼は食べることを拒んだ。そしてアムノンは、「みな、わたしを離れて出てください」と言ったので、皆、彼を離れて出た。

10 アムノンはタマルに言った、「食物を寝室に持ってきてください。わたしはあなたのから食べます」。そこでタマルは自分の作った菓子をとって、寝室にはいりアムノンの所へ持っていった。

11 タマルが彼に食べさせようとして近くに持って行った時、彼はタマルを捕えて彼女に言った、「妹よ、来て、わたしと寝なさい」。

12 タマルは言った、「いいえ、上よ、わたしをはずかしめてはなりません。このようなことはイスラエルでは行われません。この愚かなことをしてはなりません。

13 わたしのをわたしはどこへ持って行くことができましょう。あなたはイスラエルの愚か者のひとりとなるでしょう。それゆえ、どうぞ王に話してください。王がわたしをあなたに与えないことはないでしょう」。

14 しかしアムノンは彼女の言うことを聞こうともせず、タマルよりも強かったので、タマルをはずかしめてこれと共に寝た。

15 それからアムノンは、ひじょうに深くタマルを憎むようになった。彼女を憎む憎しみは、彼女を恋した恋よりも大きかった。アムノンは彼女に言った、「立って、行きなさい」。

16 タマルはアムノンに言った、「いいえ、兄上よ、わたしを返すことは、あなたがさきにわたしになさった事よりも大きい悪です」。しかしアムノンは彼女の言うことを聞こうともせず、

17 彼に仕えている若者を呼んで言った、「この女をわたしの所から外におくり出し、そのあとに戸を閉ざすがよい」。

18 この時、タマルは長そでの着物を着ていた。昔、王の姫たちの処女である者はこのような着物を着たからである。アムノンのしもべは彼女を外に出して、そのあとに戸を閉ざした。

19 タマルはにかぶり、着ていた長そでの着物を裂き、にのせて、叫びながら去って行った。

20 アブサロムは彼女に言った、「アムノンがあなたと一緒にいたのか。しかし妹よ、今は黙っていなさい。彼はあなたのです。この事をにとめなくてよろしい」。こうしてタマルはアブサロムのに寂しく住んでいた

21 ダビデ王はこれらの事をことごとく聞いて、ひじょうに怒った。

22 アブサロムはアムノンに良いことも悪いことも語ることをしなかった。それはアムノンがアブサロムの妹タマルをはずかしめたので、アブサロムが彼を憎んでいたからである。

23 満二年の後、アブサロムはエフライムの近くにあるバアル・ハゾルで羊の毛を切らせていた時、王の子たちをことごとく招いた。

24 そしてアブサロムは王のもとにきて言った、「見よ、しもべは羊の毛を切らせております。どうぞ王も王の家来たちも、しもべと共にきてください」。

25 王はアブサロムに言った、「いいえ、わがよ、われわれが皆行ってはならない。あなたの重荷になるといけないから」。アブサロムはダビデにしいて願った。しかしダビデは行くことを承知せず彼に祝福を与えた。

26 そこでアブサロムは言った、「それでは、どうぞわたしのアムノンをわれわれと共に行かせてください」。王は彼に言った、「どうして彼があなたと共に行かなければならないのか」。

27 しかしアブサロムは彼にしいて願ったので、ついにアムノンと王の子たちを皆、アブサロムと共に行かせた。

28 そこでアブサロムは若者たちに命じて言った、「アムノンが酒を飲んで、楽しくなった時を見すまし、わたしがあなたがたに、『アムノンを撃て』と言う時、彼を殺しなさい。恐れることはない。わたしが命じるのではないか。雄々しくしなさい。勇ましくしなさい」。

29 アブサロムの若者たちはアブサロムの命じたようにアムノンにおこなったので、王の子たちは皆立って、おのおのその騾馬に乗って逃げた

30 彼らがまだ着かないうちに、「アブサロムは王の子たちをことごとく殺して、ひとりも残っている者がない」という知らせがダビデに達したので、

31 王は立ち、その着物を裂いて、地に伏した。そのかたわらに立っていた家来たちも皆その着物を裂いた。

32 しかしダビデ兄弟シメアのヨナダブは言った、「わがよ、王のたちである若者たちがみな殺されたと、お考えになってはなりません。アムノンだけが死んだのです。これは彼がアブサロムの妹タマルをはずかしめたから、アブサロムの命によって定められていたことなのです。

33 それゆえ、わが、王よ、王の子たちが皆死んだと思って、この事をにとめられてはなりません。アムノンだけが死んだのです」。

34 アブサロムはのがれた。時に見張りをしていた若者をあげて見ると、のかたわらのホロナイムの道から多くの民の来るのが見えた。

35 ヨナダブは王にった、「見よ、王の子たちがきました。しもべのったとおりです」。

36 彼が語ることを終った時、王の子たちはきて声をあげて泣いた。王もその家来たちも皆、非常にはげしく泣いた。

37 しかしアブサロムはのがれて、ゲシュルの王アミホデのタルマイのもとに行った。ダビデは日々そののために悲しんだ。

38 アブサロムはのがれてゲシュルに行き、年の間そこにいた。

39 王は心に、アブサロムに会うことを、せつに望んだ。アムノンは死んでしまい、ダビデが彼のことはあきらめていたからである。