Krok 288

Studie

     

マタイによる福音書 17:14-27

14 さて彼らが群衆のところに帰ると、ひとりの人がイエスに近寄ってきて、ひざまずいて、言った、

15 「主よ、わたしの子をあわれんでください。てんかんで苦しんでおります。何度も何度も火の中や水の中に倒れるのです。

16 それで、その子をお弟子たちのところに連れてきましたが、なおしていただけませんでした」。

17 イエスは答えて言われた、「ああ、なんという不信仰な、曲った時代であろう。いつまで、わたしはあなたがたと一緒におられようか。いつまであなたがたに我慢ができようか。その子をここに、わたしのところに連れてきなさい」。

18 イエスがおしかりになると、悪霊はその子から出て行った。そして子はそのいやされた。

19 それから、弟子たちがひそかにイエスのもとにきて言った、「わたしたちは、どうして霊を追い出せなかったのですか」。

20 するとイエスは言われた、「あなたがたの信仰が足りないからである。よく言い聞かせておくが、もし、からし種一ほどの信仰があるなら、この山にむかって『ここからあそこに移れ』と言えば、移るであろう。このように、あなたがたにできない事は、何もないであろう。〔

21 しかし、このたぐいは、祈と断食とによらなければ、追い出すことはできない〕」。

22 彼らがガリラヤで集まっていた時、イエスは言われた、「人の子は人々の手にわたされ、

23 彼らに殺され、そして三日目によみがえるであろう」。弟子たちは非常に心をいためた。

24 彼らがカペナウムにきたとき、宮の納入金を集める人たちがペテロのところにきて言った、「あなたがたの先生は宮の納入金を納めないのか」。

25 ペテロは「納めておられます」と言った。そして彼が家にはいると、イエスから先に話しかけて言われた、「シモン、あなたはどう思うか。この世の王たちは税や貢をだれから取るのか。自分の子からか、それとも、ほかの人たちからか」。

26 ペテロが「ほかの人たちからです」と答えると、イエスは言われた、「それでは、子は納めなくてもよいわけである。

27 しかし、彼らをつまずかせないために、海に行って、つり針をたれなさい。そして最初につれた魚をとって、その口をあけると、銀貨一枚が見つかるであろう。それをとり出して、わたしとあなたのために納めなさい」。

マタイによる福音書 18

1 そのとき、弟子たちがイエスのもとにきて言った、「いったい、天国ではだれがいちばん偉いのですか」。

2 すると、イエスは幼な子を呼び寄せ、彼らのまん中に立たせて言われた、

3 「よく聞きなさい。心をいれかえて幼な子のようにならなければ、天国にはいることはできないであろう。

4 この幼な子のように自分を低くする者が、天国でいちばん偉いのである。

5 また、だれでも、このようなひとりの幼な子を、わたしの名のゆえに受けいれる者は、わたしを受けいれるのである。

6 しかし、わたしを信ずるこれらの小さい者のひとりをつまずかせる者は、大きなひきうすを首かけられて海の深み沈められる方が、その人の益なる。

7 この世は、罪の誘惑があるから、わざわいである。罪の誘惑は必ず来る。しかし、それきたらせる人は、わざわいである。

8 もしあなたの片手または片足が、罪を犯させるなら、それを切って捨てなさい。両手、両足がそろったままで、永遠の火に投げ込まれるよりは、片手、片足になって命に入る方がよい。

9 もしあなたの片目が罪を犯させるなら、それを抜き出して捨てなさい。両眼がそろったままで地獄の火に投げ入れられるよりは、片目になって命に入る方がよい。

10 あなたがたは、これらの小さい者のひとりをも軽んじないように、気をつけなさい。あなたがたに言うが、彼らの御使たちは天にあって、天にいますわたしの父のみ顔をいつも仰いでいるのである。〔

11 人の子は、滅びる者を救うためにきたのである。〕

12 あなたがたはどう思うか。ある人に百匹の羊があり、その中の一匹が迷い出たとすれば、九十九匹を山に残しておいて、その迷い出ている羊を捜しに出かけないであろうか。

13 もしそれを見つけたなら、よく聞きなさい、迷わないでいる九十九匹のためよりも、むしろその一匹のため喜ぶであろう。

14 そのように、これらの小さい者のひとりが滅びることは、天にいますあなたがたの父のみこころではない。

15 もしあなたの兄弟が罪を犯すなら、行って、彼とふたりだけの所で忠告しなさい。もし聞いてくれたら、あなたの兄弟を得たことになる。

16 もし聞いてくれないなら、ほかひとりふたりを、一緒連れて行きなさい。それは、ふたりまたは三人の証人の口よって、すべてのことがらが確かめられるためである。

17 もし彼らの言うことを聞かないなら、教会に申し出なさい。もし教会の言うことも聞かないなら、その人を異邦人または取税人同様に扱いなさい。

18 よく言っておく。あなたがたが地上でつなぐことは、天でも皆つながれ、あなたがたが地上で解くことは、天でもみな解かれるであろう。

19 また、よく言っておく。もしあなたがたのうちのふたりが、どんな願い事ついても地上で心を合わせるなら、天いますわたしの父はそれをかなえて下さるであろう。

20 ふたりまたは三人が、わたしの名によって集まっている所には、わたしもその中にいるのである」。

21 そのとき、ペテロがイエスのもとにきて言った、「主よ、兄弟がわたしに対して罪を犯した場合、幾たびゆるさねばなりませんか。七たびまでですか」。

22 イエスは彼に言われた、「わたしは七たびまでとは言わない。七たびを七十倍するまでにしなさい。

23 それだから、天国は王が僕たちと決算をするようなものだ。

24 決算が始まると、一万タラントの負債のある者が、王のところに連れられてきた。

25 しかし、返せなかったので、主人は、その人自身とその妻子と持ち物全部とを売って返すように命じた。

26 そこで、この僕はひれ伏して哀願した、『どうぞお待ちください。全部お返しいたしますから』。

27 僕の主人はあわれに思って、彼をゆるし、その負債を免じてやった。

28 その僕が出て行くと、百デナリを貸しているひとりの仲間に出会い、彼をつかまえ、首をしめて『借金を返せ』と言った。

29 そこでこの仲間はひれ伏し、『どうか待ってくれ。返すから』と言って頼んだ。

30 しかし承知せずに、その人をひっぱって行って、借金を返すまで獄に入れた。

31 その人の仲間たちは、この様子を見て、非常に心をいため、行ってそのことをのこらず主人に話した。

32 そこでこの主人は彼を呼びつけて言った、『悪い僕、わたしに願ったからこそ、あの負債を全部ゆるしてやったのだ。

33 わたしがあわれんでやったように、あの仲間をあわれんでやるべきではなかったか』。

34 そして主人は立腹して、負債全部を返してしまうまで、彼を獄吏に引きわたした。

35 あなたがためいめいも、もし心から兄弟をゆるさないならば、わたしの天の父もまたあなたがたに対して、そのようになさるであろう」。

マタイによる福音書 19

1 イエスはこれらのことをり終えられてから、ガリラヤを去ってヨルダンの向こうのユダヤの地方へ行かれた。

2 すると大ぜいの群衆がついてきたので、彼らをそこでおいやしになった。

3 さてパリサイ人たちが近づいてきて、イエスを試みようとして言った、「何かの理由で、夫がその妻を出すのは、さしつかえないでしょうか」。

4 イエスは答えて言われた、「あなたがたはまだ読んだことがないのか。『創造者は初めから人を男と女とに造られ、

5 そして言われた、それゆえに、人は父母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりの者は一体となるべきである』。

6 彼らはもはや、ふたりではなく一体である。だから、神が合わせられたものを、人は離してはならない」。

7 彼らはイエスに言った、「それでは、なぜモーセは、妻を出す場合には離縁状を渡せ、と定めたのですか」。

8 イエスが言われた、「モーセはあなたがたの心が、かたくななので、妻を出すことを許したのだが、初めからそうではなかった。

9 そこでわたしはあなたがたに言う。不品行のゆえでなくて、自分の妻を出して他の女をめとる者は、姦淫を行うのである」。

10 弟子たちは言った、「もし妻に対する夫の立場がそうだとすれば、結婚しない方がましです」。

11 するとイエスは彼らに言われた、「その言葉を受けいれることができるのはすべての人ではなく、ただそれを授けられている人々だけである。

12 というのは、母の胎内から独身者に生れついているものがあり、また他から独身者にされたものもあり、また天国のために、みずから進んで独身者となったものもある。この言葉を受けられる者は、受けいれるがよい」。

13 そのとき、イエスに手をおいて祈っていただくために、人々が幼な子らをみもとに連れてきた。ところが、弟子たちは彼らをたしなめた。

14 するとイエスは言われた、「幼な子らをそのままにしておきなさい。わたしのところに来るのをとめてはならない。天国はこのような者の国である」。

15 そして手を彼らの上においてから、そこを去って行かれた。

16 すると、ひとりの人がイエスに近寄ってきて言った、「先生、永遠の生命を得るためには、どんなよいことをしたらいいでしょうか」。

17 イエスは言われた、「なぜよい事についてわたしに尋ねるのか。よいかたはただひとりだけである。もし命に入りたいと思うなら、いましめを守りなさい」。

18 彼は言った、「どのいましめですか」。イエスは言われた、「『殺すな、姦淫するな、盗むな、偽証を立てるな。

19 父と母とを敬え』。また『自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ』」。

20 この青年はイエスに言った、「それはみな守ってきました。ほかに何が足りないのでしょう」。

21 イエスは彼に言われた、「もしあなたが完全になりたいと思うなら、帰ってあなたの持ち物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に宝を持つようになろう。そして、わたしに従ってきなさい」。

22 この葉を聞いて、青年は悲しみながら立ち去った。たくさんの資産を持っていたからである。

23 それからイエスは弟子たちに言われた、「よく聞きなさい。富んでいる者が天国にはいるのは、むずかしいものである。

24 また、あなたがたに言うが、富んでいる者が神の国にはいるよりは、らくだが針の穴を通る方が、もっとやさしい」。

25 弟子たちはこれを聞いて非常に驚いて言った、「では、だれが救われることができるのだろう」。

26 イエスは彼らを見つめて言われた、「人にはそれはできないが、神にはなんでもできない事はない」。

27 そのとき、ペテロがイエスに答えて言った、「ごらんなさい、わたしたちはいっさいを捨てて、あなたに従いました。ついては、何がいただけるでしょうか」。

28 イエスは彼ら言われた、「よく聞いておくがよい。世が改まって、人の子がその栄光のつく時は、わたしに従ってきたあなたがたもまた、十二の位座してイスラエルの十二の部族をさばくであろう。

29 おおよそ、わたしの名のために、家、兄弟、姉妹、父、母、子、もしくは畑を捨てた者は、その幾倍もを受け、また永遠の生命を受けつぐであろう。

30 しかし、多くの先の者はあとになり、あとの者は先になるであろう。

マタイによる福音書 20

1 天国は、ある家の主人が、自分のぶどう園に労働者を雇うために、夜が明けると同時に、出かけて行くようなものである。

2 彼は労働者たちと、一日一デナリの約束をして、彼らをぶどう園に送った。

3 それから九ごろに出て行って、他の人々が市場で何もせずに立っているのを見た。

4 そして、その人たちに言った、『あなたがたも、ぶどう園に行きなさい。相当な賃銀を払うから』。

5 そこで、彼らは出かけて行った。主人はまた、十二ごろと三ごろとに出て行って、同じようにした。

6 ごろまた出て行くと、まだ立っている人々を見たので、彼らに言った、『なぜ、何もしないで、一日中ここに立っていたのか』。

7 彼らが『だれもわたしたちを雇ってくれませんから』と答えたので、その人々に言った、『あなたがたも、ぶどう園に行きなさい』。

8 さて、夕方になって、ぶどう園の主人は管理人に言った、『労働者たちを呼びなさい。そして、最後にきた人々からはじめて順々に最初にきた人々にわたるように、賃銀を払ってやりなさい』。

9 そこで、五ごろに雇われた人々がきて、それぞれ一デナリずつもらった。

10 ところが、最初の人々がきて、もっと多くもらえるだろうと思っていたのに、彼らも一デナリずつもらっただけであった。

11 もらったとき、家の主人にむかって不平をもらして

12 言った、『この最後の者たちは一時間しか働かなかったのに、あなたは一日じゅう、労苦と暑さを辛抱したわたしたちと同じ扱いをなさいました』。

13 そこで彼はそのひとりに答えて言った、『友よ、わたしはあなたに対して不正をしてはいない。あなたはわたしと一デナリの約束をしたではないか。

14 自分の賃銀をもらって行きなさい。わたしは、この最後の者にもあなたと同様に払ってやりたいのだ。

15 自分の物を自分がしたいようにするのは、当りまえではないか。それともわたしが気前よくしているので、ねたましく思うのか』。

16 このように、あとの者は先になり、先の者はあとになるであろう」。

17 さて、イエスはエルサレムへ上るとき、十二弟子をひそかに呼びよせ、その途中で彼らに言われた、

18 「見よ、わたしたちはエルサレムへ上って行くが、人の子は祭司長、律法学者たちの手に渡されるであろう。彼らは彼に死刑を宣告し、

19 そして彼をあざけり、むち打ち、十字架につけさせるために、異邦人に引きわたすであろう。そして彼は三日目によみがえるであろう」。

20 そのとき、ゼベダイの子らの母が、その子らと一緒にイエスのもとにきてひざまずき、何事かをお願いした。

21 そこでイエスは彼女に言われた、「何をしてほしいのか」。彼女は言った、「わたしのこのふたりのむすこが、あなたの御国で、ひとりはあなたの右に、ひとりは左にすわれるように、お言葉をください」。

22 イエスは答えて言われた、「あなたがたは、自分が何を求めているのか、わかっていない。わたしの飲もうとしている杯を飲むことができるか」。彼らは「できます」と答えた

23 イエスは彼らに言われた、「確かに、あなたがたはわたしの杯を飲むことになろう。しかし、わたしの右、左にすわらせることは、わたしのすることではなく、わたしの父によって備えられている人々だけに許されることである」。

24 人の者はこれを聞いて、このふたりの兄弟たちのことで憤慨した。

25 そこで、イエスは彼らを呼び寄せて言われた、「あなたがたの知っているとおり、異邦人の支配者たちはその民を治め、また偉い人たちは、その民の上に権力をふるっている。

26 あなたがたの間ではそうであってはならない。かえって、あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、仕える人となり、

27 あなたがたの間でかしらになりたいと思う者は、僕とならねばならない。

28 それは、人の子がきたのも、仕えられるためではなく、仕えるためであり、また多くの人のあがないとして、自分の命を与えるためであるのと、ちょうど同じである」。

29 それから、彼らがエリコを出て行ったとき、大ぜいの群衆がイエスに従ってきた。

30 すると、ふたりの盲人が道ばたにすわっていたが、イエスがとおって行かれると聞いて、叫んで言った、「主よ、ダビデの子よ、わたしたちをあわれんで下さい」。

31 群衆は彼らをしかって黙らせようとしたが、彼らはますます叫びつづけて言った、「主よ、ダビデの子よ、わたしたちをあわれんで下さい」。

32 イエスは立ちどまり、彼らを呼んで言われた、「わたしに何をしてほしいのか」。

33 彼らは言った、「主よ、目をあけていただくことです」。

34 イエスは深くあわれんで、彼らの目にさわられた。すると彼らは、たちまち見えるようになり、イエスに従って行った。