天界の秘義 #5293

Durch Emanuel Swedenborg

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5293. 「すべての食糧をたくわえさせてください」とは、役立つすべてのものを意味します。「たくわえる」とは、集めて保管することを指し、「食糧」とは、役立つものの意味があります。

固有の内的意味からすると、食糧とは、人の魂を養うものです。すなわち肉体的生命が終わった後、本人を養うものです。死後生きているのは、魂すなわち霊であって、この世にいるときのように、物質的な食糧は、もう必要ではありません。必要となるのは霊的食糧です。この食糧こそ、役立ちに供されるすべてであり、役立ちに通じるすべてです。

役立ちに通じるものというと、何が善で、何が真理であるかを知ることです。それを欲して、行うことが役立ちになります。天使たちは、このようにして養われていますから、これを霊的食糧、または天的食糧と言います。

人の精神には、内部的理性と内部的意志、すなわち意図と目的がありますが、その精神は、肉体的に生きているときでさえ、善と真理以外のものでは養われません。物質的食糧は、肉体上の必要にいたるだけで、精神にまでは及びません。物質的食べ物は、肉体的必要を維持しますが、それは精神が、肉体とともに、食べ物を喜び味わうのが目的です。つまり健全な精神は、健全な肉体に宿るとあるとおりです。

② 霊的意味からすると、食糧とは、役立ちのすべてです。人が何かを知ること、理解すること、英知をもって味わうこと、そして欲することのすべては、役立ちが目的です。したがって、どのような役立ちであるかによって、本人の〈いのち〉の正体が決まります。内的意味の上で、食べ物とは、役立ちのすべてを意味します。それは主の〈みことば〉から明らかです。

「イエスは弟子たちに、わたしには、あなた方の知らない食べ物がある、と言われた。そこで弟子たちは、だれかが、何か食べ物をさしあげたのであろうか、と互いに言った。イエスはかれらに、言われた。わたしの食物とは、わたしを遣わされた方のみ心を行い、そのみ業を完成することである、と」(ヨハネ 4:32-34)。

他の個所にもあります。

「朽ちる食物のためでなく、永遠の〈いのち〉にいたる朽ちない食べ物のために働きなさい。これは人の子が、あなた方に与え、父なる神が、人の子に特定されたものである」(ヨハネ 6:27)。

  
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