ステップ _9713

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ルカによる福音書 10:17-42

17 七十二人が喜んで帰ってきて言った、「主よ、あなたの名によっていたしますと、悪霊までがわたしたちに服従します」。

18 彼らに言われた、「わたしはサタンが電光のように天から落ちるのを見た。

19 わたしはあなたがた、へびやさそりを踏みつけ、敵のあらゆる打ち勝つ権威を授けた。だから、あなたがたをおよぼす者はまったく無いであろう。

20 しかし、霊があなたがたに服従することを喜ぶな。むしろ、あなたがたの名が天にしるされていることを喜びなさい」。

21 そのとき、イエスは聖霊によって喜びあふれて言われた、「天地の主なる父よ。あなたをほめたたえます。これらの事を知恵のある者や賢い者に隠して、幼な子にあらわしてくださいました。父よ、これはまことに、みこころにかなった事でした。

22 すべての事は父からわたしに任せられています。そして、子がだれであるかは、父のほか知っている者はありません。また父がだれであるかは、子と、父をあらわそうとして子が選んだ者とのほか、だれも知っている者はいません」。

23 それから弟子たちの方に振りむいて、ひそかに言われた、「あなたがたが見ていることを見る目は、さいわいである。

24 あなたがたに言っておく。多くの預言者や王たちも、あなたがたの見ていることを見ようとしたが、見ることができず、あなたがたの聞いていることを聞こうとしたが、聞けなかったのである」。

25 するとそこへ、ある律法学者が現れ、イエスを試みようとして言った、「先生、何をしたら永遠の生命が受けられましょうか」。

26 彼に言われた、「律法にはなんと書いてあるか。あなたはどう読むか」。

27 彼は答えて言った、「『心をつくし、精神をつくし、をつくし、思いをつくして、主なるあなたの神を愛せよ』。また、『自分を愛するように、あなたの隣り人を愛せよ』とあります」。

28 彼に言われた、「あなたの答は正しい。そのとおり行いなさい。そうすれば、いのちが得られる」。

29 すると彼は自分の立場を弁護しようと思って、イエスに言った、「では、わたしの隣り人とはだれのことですか」。

30 イエスが答えて言われた、「ある人がエルサレムからエリコに下って行く途中、強盗どもが彼を襲い、その着物をはぎ取り、傷を負わせ、半殺しにしたまま、逃げ去った。

31 するとたまたま、ひとりの祭司がその道を下ってきたが、この人を見ると、向こう側を通って行った。

32 同様に、レビ人もこの場所にさしかかってきたが、彼を見ると向こう側を通って行った。

33 ところが、あるサマリヤ人が旅をしてこの人のところを通りかかり、彼を見て気の毒に思い、

34 近寄ってきてその傷オリブ油とぶどう酒とを注いでほうたいをしてやり、自分の家畜乗せ、宿屋連れて行って介抱した。

35 翌日、デナリ二つを取り出して宿屋の主人手渡し、『この人を見てやってください。費用がよけいかかったら、帰りがけ、わたしが支払います』と言った。

36 この人のうち、だれが強盗に襲われた人の隣り人になったと思うか」。

37 彼が言った、「その人に慈悲深い行いをした人です」。そこでイエスは言われた、「あなたも行って同じようにしなさい」。

38 一同が旅を続けているうちに、イエスがある村へはいられた。するとマルタという名の女がイエスを家に迎え入れた。

39 この女にマリヤという妹がいたが、主の足もとにすわって、御に聞き入っていた。

40 ところが、マルタは接待のことで忙がしくて心をとりみだし、イエスのところにきて言った、「主よ、妹がわたしだけに接待をさせているのを、なんともお思いになりませんか。わたしの手伝いをするように妹におっしゃってください」。

41 主は答えて言われた、「マルタよ、マルタよ、あなたは多くのことに心を配って思いわずらっている。

42 しかし、無くてならぬものは多くはない。いや、一つだけである。マリヤはその良い方を選んだのだ。そしてそれは、彼女から取り去ってはならないものである」。

ルカによる福音書 11

1 また、イエスはある所で祈っておられたが、それが終ったとき、弟子のひとりが言った、「主よ、ヨハネがその弟子たちに教えたように、わたしたちにも祈ることを教えてください」。

2 そこで彼らに言われた、「祈るときには、こう言いなさい、『父よ、御名があがめられますように御国がきますように

3 わたしたちのごとの食物を、日々お与えください。

4 わたしたちに負債のある者を皆ゆるしますから、わたしたちの罪をもおゆるしください。わたしたちを試みに会わせないでください』」。

5 そして彼らに言われた、「あなたがたのうちのだれかに、友人があるとして、その人のところへ真夜中に行き、『友よ、パンつ貸してください。

6 友だちが旅先からわたしのところに着いたのですが、何も出すものがありませんから』と言った場合、

7 彼は内から、『面倒をかけないでくれ。もう戸は締めてしまったし、子供たちもわたしと一緒に床にはいっているので、いま起きて何もあげるわけにはいかない』と言うであろう。

8 しかし、よく聞きなさい、友人だからというのでは起きて与えないが、しきりに願うので、起き上がって必要なものを出してくれるであろう。

9 そこでわたしはあなたがたに言う。求めよ、そうすれば、与えられるであろう。捜せ、そうすれば見いだすであろう。門をたたけ、そうすれば、あけてもらえるであろう。

10 すべて求める者は得、捜す者は見いだし、門をたたく者はあけてもらえるからである。

11 あなたがたのうちで、父であるものは、その子がを求めるのに、の代りにへびを与えるだろうか。

12 卵を求めるのに、さそりを与えるだろうか。

13 このように、あなたがたは悪い者であっても、自分の子供には、良い贈り物をすることを知っているとすれば、天の父はなおさら、求めて来る者に聖霊を下さらないことがあろうか」。

14 さて、イエスが悪霊を追い出しておられた。それは、おしの霊であった。悪霊が出て行くと、おしが物を言うようになったので、群衆は不思議に思った

15 その中のある人々が、「彼は悪霊のかしらベルゼブルによって、悪霊どもを追い出しているのだ」と言い、

16 またほかの人々は、イエスを試みようとして、天からのしるしを求めた。

17 しかしイエスは、彼らの思いを見抜いて言われた、「おおよそ国が内部で分裂すれば自滅してしまい、また家が分れ争えば倒れてしまう。

18 そこでサタンも内部で分裂すれば、その国はどうして立ち行けよう。あなたがたはわたしがベルゼブルによって悪霊を追い出していると言うが、

19 もしわたしがベルゼブルによって悪霊を追い出すとすれば、あなたがたの仲間はだれによって追い出すのであろうか。だから、彼らがあなたがたをさばく者となるであろう。

20 しかし、わたしが神の指よって悪霊を追い出しているのなら、神の国はすであなたがたのところきたのである。

21 強い人が十分に武装して自分の邸宅を守っている限り、その持ち物は安全である。

22 しかし、もっと強い者が襲ってきて彼打ち勝てば、その頼みしていた武具を奪って、その分捕品を分けるのである。

23 わたしの味方でない者は、わたしに反対するものであり、わたしと共に集めない者は、散らすものである。

24 汚れた霊が人から出ると、休み場を求めて水の無い所を歩きまわるが、見つからないので、出てきた元の家に帰ろうと言って、

25 帰って見ると、その家はそうじがしてある上、飾りつけがしてあった。

26 そこでまた出て行って、自分以上に悪い他の七つの霊を引き連れてきて中にはいり、そこに住み込む。そうすると、その人の後の状態は初めよりももっと悪くなるのである」。

27 イエスがこう話しておられるとき、群衆の中からひとりの女が声を張りあげて言った、「あなたを宿した胎、あなたが吸われた乳房は、なんとめぐまれていることでしょう」。

28 しかしイエスはわれた、「いや、めぐまれているのは、むしろ、神のを聞いてそれを守る人たちである」。

29 さて群衆が群がり集まったので、イエスは語り出された、「この時代は邪悪な時代である。それはしるしを求めるが、ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与えられないであろう。

30 というのは、ニネベの人々に対してヨナがしるしとなったように、人の子もこの時代に対してしるしとなるであろう。

31 南の女王が、今の時代の人々と共にさばきの場に立って、彼らを罪に定めるであろう。なぜなら、彼女はソロモンの知恵を聞くために、地の果からはるばるきたからである。しかし見よ、ソロモンにまさる者がここにいる。

32 ニネベの人々が、今の時代の人々と共にさばきの場に立って、彼らを罪に定めるであろう。なぜなら、ニネベの人々はヨナの宣教によって悔い改めたからである。しかし見よ、ヨナにまさる者がここにいる。

33 だれもあかりをともして、それを穴倉の中や枡の下に置くことはしない。むしろはいって来る人たち、そのあかりが見えるよう燭台の上おく。

34 あなたの目は、からだのあかりである。あなたの目が澄んでおれば、全身も明るいが、目がわるければ、からだも暗い。

35 だから、あなたの内なる光が暗くならないように注意しなさい。

36 もし、あなたのからだ全が明るくて、暗い部分が少しもなければ、ちょうど、あかりが輝いてあなたを照す時のように、全身が明るくなるであろう」。

37 イエスが語っておられた時、あるパリサイ人が、自分の家で食事をしていただきたいと申し出たので、はいって食卓につかれた。

38 ところが、食前にまず洗うことをなさらなかったのを見て、そのパリサイ人不思議に思った

39 そこで主は彼に言われた、「いったい、あなたがたパリサイ人は、杯や盆の外側をきよめるが、あなたがたの内側は貪欲と邪悪とで満ちている。

40 愚かな者たちよ、外側を造ったかたは、また内側も造られたではないか。

41 ただ、内側にあるものをきよめなさい。そうすれば、いっさいがあなたがたにとって、清いものとなる。

42 しかし、あなた方パリサイ人は、わざわいである。はっか、うん香、あらゆる野菜などの十分の一宮に納めておりながら、義と神に対する愛となおざりにしている。それもなおざりにはできないが、これは行わねばならない。

43 あなたがたパリサイ人は、わざわいである。会堂の上席や広場での敬礼好んでいる。

44 あなたがたは、わざわいである。人目につかない墓のようなものである。その上歩いても人々は気づかないでいる」。

45 ひとりの律法学者がイエスに答えて言った、「先生、そんなことを言われるのは、わたしたちまでも侮辱することです」。

46 そこで言われた、「あなたがた律法学者も、わざわいである。負い切れない重荷人に負わせながら、自分ではその荷に指一本でも触れようとしない。

47 あなたがたは、わざわいである。預言者たちの碑建てるが、しかし彼ら殺したのは、あなたがたの先祖であったのだ。

48 だから、あなたがたは、自分の先祖のしわざに同意する証人なのだ。先祖が彼らを殺し、あなたがたがその碑を建てるのだから。

49 それゆえに、『神の知恵』も言っている、『わたしは預言者と使徒とを彼らにつかわすが、彼らはそのうちのある者を殺したり、迫害したりするであろう』。

50 それで、アベルの血から祭壇と神殿との間で殺されたザカリヤの血に至るまで、世の初めから流されてきたすべての預言者の血について、この時代がその責任を問われる。

51 そうだ、あなたがたに言っておく、この時代がその責任を問われるであろう。

52 あなたがた律法学者は、わざわいである。知識のかぎ取りあげて、自分がはいらないばかりか、はいろうとする人たち妨げてきた」。

53 イエスがそこを出て行かれると、律法学者やパリサイ人は、激しく詰め寄り、いろいろな事を問いかけて、

54 イエスの口から何か言いがかりを得ようと、ねらいはじめた。

ルカによる福音書 12:1-12

1 その間に、おびただしい群衆が、互に踏み合うほどに群がってきたが、イエスはまず弟子たちに語りはじめられた、「パリサイ人パン種、すなわち彼らの偽善に気をつけなさい。

2 おおいかぶされたもので、現れてこないものはなく、隠れているもので、知られてこないものはない。

3 だから、あなたがたが暗やみで言ったことは、なんでもみな明るみで聞かれ、密室で耳ささやいたことは、屋根の上で言いひろめられるであろう。

4 そこでわたしの友であるあなたがたに言うが、からだを殺しても、そのあとでそれ以上なにもできない者どもを恐れるな

5 恐るべき者がだれであるか、教えてあげよう。殺したあとで、更に地獄に投げ込む権威のあるかたを恐れなさい。そうだ、あなたがたに言っておくが、そのかたを恐れなさい。

6 五羽のすずめは二アサリオンで売られているではないか。しかも、その一羽も神のみまえで忘れられてはいない。

7 その上、あなたがたの頭の毛までも、みな数えられている。恐れることはない。あなたがたは多くのすずめよりも、まさった者である。

8 そこで、あなたがたに言う。だれでも人の前でわたしを受けいれる者を、人の子も神の使たちの前で受けいれるであろう。

9 しかし、人の前でわたしを拒む者は、神の使たちの前で拒まれるであろう。

10 また、人の子に言い逆らう者はゆるされるであろうが、聖霊をけがす者は、ゆるされることはない。

11 あなたがたが会堂や役人や高官の前へひっぱられて行った場合には、何をどう弁明しようか、何を言おうかと心配しないがよい。

12 言うべきことは、聖霊がそのに教えてくださるからである」。