ステップ _9713: 第8章

 

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ダニエル書 8

1 われダニエルは先に幻を見たが、またベルシャザル王の治世の第年に、一つの幻がわたしに示された。

2 その幻を見たのは、エラム州の首都スサにいた時であって、ウライ川のほとりにおいてであった。

3 わたしがをあげて見ると、川の岸に一匹の雄立っていた。これに二つのがあって、そのは共に長かったが、一つのは他のよりも長かった。その長いのは後に伸びたのである。

4 わたしが見ていると、その雄は、西、にむかって突撃したが、これに当ることのできる獣は一匹もなく、またそのから救い出すことのできるものもなかった。これはその心のままにふるまい、みずから高ぶっていた。

5 わたしがこれを考え、見ていると、一匹の雄やぎが、全地のおもてを飛びわたって西からきたが、その足は土を踏まなかった。このやぎには、の間に著しい一つのがあった。

6 この者は、さきにわたしが川の岸に立っているのを見た、あの二つののある雄にむかってきて、激しく怒ってこれに走り寄った。

7 わたしが見ていると、それが雄に近寄るや、これにむかって怒りを発し、雄を撃って、そのつのを砕いた。雄には、これに当る力がなかったので、やぎは雄を地に打ち倒して踏みつけた。また、その雄を、やぎの力から救いうる者がなかった。

8 こうして、その雄やぎは、はなはだしく高ぶったが、その盛んになった時、あの大きなが折れて、その代りにつの著しいが生じ、天の四方に向かった

9 そのの一つから、一つの小さいが出て、に向かい、東に向かい、麗しい地に向かって、はなはだしく大きくなり、

10 天の衆群に及ぶまでに大きくなり、の衆群のうちの数個を地に投げ下して、これを踏みつけ、

11 またみずから高ぶって、その衆群の主に敵し、その常供の燔祭を取り除き、かつその聖所を倒した。

12 そしてその衆群は、罪によって、常供の燔祭と共に、これにわたされた。その角はまた真理を地に投げうち、ほしいままにふるまって、みずから栄えた。

13 それから、わたしはひとりの聖者の語っているのを聞いた。またひとりの聖者があって、その語っている聖者にむかって言った、「常供の燔祭と、荒すことをなす罪と、聖所とその衆群がわたされて、足の下に踏みつけられることについて、幻にあらわれたことは、いつまでだろうか」と。

14 彼は言った、「二の夕との間である。そして聖所は清められてその正しい状態に復する」。

15 われダニエルはこの幻を見て、その意味を知ろうと求めていた時、見よ、人のように見える者が、わたしの前に立った。

16 わたしはウライ川の両岸の間から人の声が出て、呼ばわるのを聞いた、「ガブリエルよ、この幻をその人に悟らせよ」。

17 すると彼はわたしの立っている所にきた。彼がきたとき、わたしは恐れて、ひれ伏した。しかし、彼はわたしに言った、「人のよ、悟りなさい。この幻は終りの時にかかわるものです」。

18 彼がわたしに語っていた時、わたしは地にひれ伏して、深い眠りに陥ったが、彼はわたしに手を触れ、わたしを立たせて、

19 言った、「見よ、わたしは憤りの終りの時に起るべきことを、あなたに知らせよう。それは定められた終りの時にかかわるものであるから。

20 あなたが見た、あの二つののある雄は、メデアとペルシャの王です。

21 また、かの雄やぎはギリシヤの王です、そのの間の大きなは、その第一の王です。

22 またその角が折れて、その代りにつの角が生じたのは、その民からつのが起るのです。しかし、第一の王のような勢力はない。

23 彼らの国の終りの時になり、罪びとの罪が満ちるに及んで、ひとりの王が起るでしょう。そのは猛悪で、彼はなぞを解き、

24 その勢力は盛んであって、恐ろしい破壊をなし、そのなすところ成功して、有力な人々と、聖徒である民を滅ぼすでしょう。

25 彼は悪知恵をもって、偽りをそのにおこない遂げ、みずから心に高ぶり、不意に多くの人を打ち滅ぼし、また君の君たる者に敵するでしょう。しかし、ついに彼は人によらずに滅ぼされるでしょう。

26 先に示された夕の幻は真実です。しかし、あなたはその幻を秘密にしておかなければならない。これは多くのの後にかかわる事だから」。

27 われダニエルは疲れはてて、数の間病みわずらったが、後起きて、王の事務を執った。しかし、わたしはこの幻の事を思って驚いた。またこれを悟ることができなかった。