5309. 「神がこれをみな、あなたに示された以上」とは、かれに示された神の予知と摂理を言います。「示される（認めるようにする）」は、神について用いられた場合、予知と摂理を意味します。実際には、「認める」行為を神に適用することはできません。神はみずからに発して、万事を知りつくされているからです。
人の場合、認めるという認知能力は、神に由来するものです。したがって、「認める」というと、神の中での予知であり、摂理的配慮になります。予知するとは、永遠のむかしから、永遠にいたるまで、認め知ることであり、摂理的に配慮するとは、その認知を実現することです。
ヨセフにたいする予知と摂理とは、霊的なものの天的なものにたいする予知と摂理です。なぜなら、ここで内的意味上テーマにしているのは、主であり、主こそ「ヨセフ」が表象的にあらわしている霊的なものの天的な方だからです。
